TAKUYA 「ただいま」

ライブ会場
渋谷CLUB QUATTRO 2002/09/11(水)

  待ちに待った恵みの雨…じゃなくてTAKUYAライブですな。まぁファンからすれば恵みの雨みたいなモンですな。会場1時間前くらいに渋谷駅に到着し、そのままクワトロに直行。既に何人ものTAKUYAファンらしき人々がクワトロ前にウロウロしている。懐かしい感じだなぁ…と思ったら、ちゃっとdeぽん時代の友達を発見し、挨拶の後しばし語る。クワトロの入り口横に物販のポスターが貼ってあり、Tシャツ、タオル、キーホルダー&ピンバッヂ、リストバンドが書かれている。皆それぞれポスターを前にして何を買おうか財布と相談していた。ちなみに、全部セットになって本日限定100個(だっけ?)の特製バッグに入ってるヤツがあり、9000円である。購入のポイントはこれを買うか否か、というところだろうか。

  ワシのチケの整理番号は53番と、まぁ早い方だとは思うのだが、うちのサイトつながりの友人は18番とか、1番とか驚異的な番号を取得していてそりゃまぁ驚くわな。とりあえず入場時間が近づいてきたので階段を上って自分の番号付近の列に入る。この時点で予定していたSKAFUNKのTシャツを着ていなかったので、着替えようと思ったけど、やっぱり入場後にロッカーで着替えることにする。

  時間が来て入場開始。入ってすぐに物販の所に行き、ファン友に頼まれていた「全部セット」と、自分用にTシャツを購入。次にロッカーに行き、荷物と物販で買った物を友達と一緒のロッカーに押し込む。急いで階段を上り、ステージ前へ。自分の前に3列くらいの人の層があるので4列目くらいか。右後ろにM姫、その右隣にAK、その右後ろにV子とTSEが並んでいる。前には男性が3人ほど横に並んでおり、女性陣は見難いとブツブツ言っている。周囲を見回して、左前方向に攻めることに決める。ワシももう年齢的には立派な大人の部類だが、やっぱり遠くの席から静かに見ているよりも、中で揉み合いながらも一歩でも近づいて見たいというか、そうじゃないとライブって感じがしない。コンサートじゃなくてライブを見に来ているんだ。そんなことを考えてたら左隣の女の子が後ろの方の一段上った所に立っている金髪男性を見て「見て!あの人、超背が高い!!」とか隣の女の子に話し掛けて盛り上がっている。スンゲーはしゃいじゃってる。終いには「どことなくTAKUYAに似てない!?」とか言い出す始末。とにかく、ワシは「あの人は背が高いんじゃなくて、一段上った所に立っているだけなんだよ。」と教えたくてムズムズしてた。

  一度は見かけたものの、多量な荷物をまんま持ってきていいキャラ見せ付けてくれたリッキーが、荷物をどうにかしに行った後、再度見かけないまま何やらドンツクドンツク♪と打ち込み系の音楽が大音量で会場内に流れ始める。確か、前座は「フレイバ」とかいう名前だったなぁ…、入場してくるのか?とステージ上を見守るも、一向にメンバー入場の気配ナシ。何やらファンがザワついてるので客席右側を見てみると、そこには特設DJスペースがあり、ノリノリの兄ちゃんがヘッドホン片手にテーブル回してまんがな。なんだかなぁ〜、こういった音楽は苦手。本人はスンゲェノリノリなんだけど、客の大半というかほぼ全員はTAKUYAを見に来てるワケで、冷たい視線というか、早く終われ的な呪いの念を送りつづけている(のはワシだけかな?)。ファンの視線を一身に受けながら(見えなかったけどDJは2人いたらしい)ドンツクドンツクと音楽は次の曲へ次の曲へとエンドレスを感じさせる展開で続き、ファンは皆、立ち疲れてきた感じで、皆それぞれ力なくドローンとしている。んなこと構わずドンツクドンツク…。ワシも最近運動不足やし、足とか疲れた。グッタリしたい。かといって突然ステージにTAKUYAが現れる可能性も無いとは言えないので、集中力を途切れさすワケにもいかず…とにかくこの音やめてくれぇぇぇ。音が段々小さくなり、終わったかな?と、思いきや次の曲がドンツクキュバババ…。マジ御免なさい勘弁してくれぇぇ…。精神的・肉体的に多大な疲労を被りながらも耐え抜き、前座終了。こんな前座はいやだぁ。(後にリッキー談:アレ、40分やってたね。)

  皆様「フレイバ」にはご注意を。って肝心のTAKUYAライブまで長ぇなコレ。え、と、前座終了後は普通にメンバー入場です。冷え切っていた会場内も一気に盛り上がり熱気ムンムンで皆それぞれにTAKUYAに声援を送ります。

【本日のメンバー】
Vo.&Gt.  TAKUYA
(素敵バロメータ最高潮☆ピンクと白のボーダーシャツの上に黒いシャツ)

マニピュレーター  ナベちゃんことワタナベノブタカ
(Mac使ってたみたいだけど難しい事は分からんです)

Synthesizer  ホッピー神山
(PUGS現在進行形?全米ツアーとか組んでたスゴイ人ッス)

Bass  京都町内会バンドの有田聡子さん
(ドラムの人を見ながら足でリズムとってて非常に可愛らしい)

Drum  男性
(ワシの位置からは全然見えませんでした)

琴  八木美知依さん
(メンバー紹介でTAKUYAが「On 琴!」って紹介してた。新しいよね、イカスよね)

  とまぁどちらかというとアットホームな感じのするメンバー構成で、しかも琴!琴ですよ奥様!スゴイね。新テイストだね。でも、このメンバーで荒っぽいロックはやらないだろうな…と少し予想できてしまってちと残念だったりもする。

本日のセットリスト(訂正や詳細情報求ム)
  1. (曲名わからず)
  2. i love you
  3. 記憶のノート
  4. コイビト
  5. (英詞の曲)
  6. HOTARU
  7. KYOTO
  8. SUPER LOVERS
  9. ノイズ
  10. アボガド
  11. VICTIMS
  12. ただいま
  13. アンコール:HOTARU  (1人アコギ弾き語り)
??  1曲目。TAKUYA&Bass&琴の3人が声をそろえて「Milk and Suger with Cup of Tea☆」みたいなことを言ってて、とにかく紅茶を美味しく飲みたい感じのスローテンポな曲でした。久しぶりに見れたTAKUYAの演奏中の笑顔に安心感を覚える。左隣の女の子は「いや〜ん、TAKUYAちょーーーかっこぃ〜〜、もぅどーしよ〜?」困っちゃーう☆みたいなこと言ってて、つまり女性ファンはそんな状態になっていたようです。2曲目は今日発売されたばかりの「i love you」で、小さな愛(i)から始めようってなヤツです。皆ちゃんと歌詞覚えてるみたいで、一緒に歌ってました。

  3曲目は、ROBOTSで聴いたことのある「記憶のノート」でした。あの時期の曲はどうなるんだろう?とか思ってたけど、やるみたいですね。良かった☆ヴォイトレしてるらしいTAKUYAの声ですが、ROBOTSの2枚目のアルバムの時に比べ、濁りが消えて透明感が増して透き通った感じで、揺れが小さくて早い独特のヴィヴラートがかかっていて個性的でした。確かココか次らへんでMC入ったんだけど、新しい試みで「ステージドリンクをコーヒーに」したらしい。んで、「久しぶりのステージで緊張している」と言っていた。どうやら本当らしい。

  4曲目にはなんとROBOTSのデビュー曲「コイビト」が。確かに今回デビューしたTAKUYAのテイストには合っているなぁ…納得とか思いながら聞きほれる。前の男性の頭が邪魔で見えにくいのでジリジリと左へ移動しつつジワリと前進。M姫は右後ろに、AKはワシの真後ろくらいに来てたかな。次、英詞の曲。最近のマイブームであろう得意のイングリッシュでペラペラと歌っておられた。ワシには分からん。なんせTOEICが(略)間奏の時に例のミニトランペットを取り出して吹いてた。

  TAKUYAはライブではサーフグリーン(ジャーニーマン)、パールゼマティス、エレアコ等を使っていたのだが、うる覚えだがここらへんでローディーの人が次の曲に使うギターを間違えてTAKUYAに渡し、TAKUYA???の末、「I think このギターじゃない気がするのだけど…」とか言ってた。その後、ふざけて「減給〜!」とか言って客席を笑わせてました。今日のTAKUYAの一言一言は笑えます。とてもアットホームな感じの穏やかなライブです。

  「んで次の曲は2ndの…」とかTAKUYAが言った瞬間、ファン達から「HOTARU!」という声が一斉に飛んだ。「あぁ…みんなよく知ってるねぇ。」と、少し照れ笑いをしてるTAKUYAが可愛いんだこれが。琴の音色に乗った綺麗な曲で心洗われた。

  次、ビックリ、「KYOTO」です。うぉっ!?JAMの曲もやるのか!と少し動揺するも、これがまたハマる。琴ハマり過ぎ。超素敵。多分泣いた人いるはず。感動した。TAKUYAが愛した曲だもんなぁ…。よかった。

  MCがココらへんで入ったかな?JAM解散後のことや、1stアルバムについて、アルバムは完成したらしい。名前は「THE WIDE WILD WORLD」って、始めは早口で聞き取れなかったけど、丁寧に何度も言い直してくれた。「早く言うとワイワイワールド」とか言ってまた笑わせられたけど、唐突にコナミネタかよ!って思ったのはワシだけだろうか…?あと阪神大震災の頃の話とか、すごく自分の気持ち・考え・想いを話してくれた。メンバー紹介はココだったかな?ナベちゃんはコメント少なく「楽しんでいってください。」って言ってた。ホッピーさんはカエルの被り物を被ってキーボードの下からジャンプして登場。笑える。琴の人は「ライブ」という空間が初めてなのだろうか、紹介されてからどうしたものか迷い、とりあえず美声と琴の綺麗な音色を披露してくれた。っつーか、そのまま1曲1人でおっぱじめそうな勢いで正直焦った。

  MCでTAKUYAが言った通り、ここからアップテンポな曲が続きます。曲名は知らんのだけど、他サイトの情報によると「SUPER LOVERS」「ノイズ」「アボガド」らしいッス。「SUPER LOVERS」は、ダラリとした感じで始まり「あれ?ノリノリのヤツ行くんじゃなかったの?」と思いきや途中で思い切り転調ノリノリのノリ巻せんべいさんもアラレちゃんでドッカーン状態…とまではいかないが、とにかくゴキゲン(死語?)です。ライブで唯一ここらへんのソロの時に、TAKUYAが前に出てきて、皆が押し合いへし合い前へ前へと手を伸ばして声の限りに叫びました。TAKUYAが前に出てきたのはココだけでした。こういうTAKUYAの姿を見ていると、やっぱりTAKUYAはギターだよなぁなんて思う。最高に格好良くて、どこまでも追っかけたくなる。「アボガド」ではライブ用に客との合わせがあって、「ワ・サ・ビ・ソイソォース♪」って言うんだけど、これが全然上手く合わずにTAKUYA困った顔してそれでも笑顔で「難しいのね。」って言ってた。

  ここらへんでワシは1列目の人に左肩が当たるような状態まで進み、周囲の仲間はどこ行ったか分からん。「あと二曲。」とTAKUYAが言ったならば、客は総「えー!もっとやってー!」となるワケであり。「久しぶりだから、今度やるときは14,5曲くらい出来るようになっておきます。」みたいなことを言ってた。次はまた静かになって、カルチャークラブのカバーで「i love you」のカップリングの「VICTIMS」。ここでも琴テイストマッチングしてました。

  最後の曲は、今度のアルバムでも最後に収録されているらしいのですが、「ただいま」です。祭の笛太鼓の音から始まるその曲は、ほんとにTAKUYAに「おかえり。」と言ってあげたくなるような、温かくて優しく、京都とか、そういう日本を愛するTAKUYAらしい曲でした。あぁ…TAKUYAは帰ってきたんだなぁ、ってしみじみしながら聞いた。目の前にTAKUYAがいて、ギターを弾きながら歌っていることに幸せを再度実感した。最後に「ありがとう」と言い残し、TAKUYA&メンバー退場。

  すぐに巻き起こる大アンコール。しかし、1分もしないうちに「本日の公演は全て終了いたしました。」ってな放送が流れて、あ、これ流れたら流石に終わりだなぁ、アンコールはなしか。なんて経験的に思いましたが、客はアンコールをやめず。大アンコールは続きました。正直ワシは十二分に満足していたし、放送流れたし、じきにゾロゾロと引き上げるだろう、と思っておりました。ワシの左後ろの女の子が不調をきたしたらしく、周囲の人に気遣われながら抜けていきました。他にも女の子が1人倒れたそうです。ここらへんは暗黙の助け合いですな。

  5分くらい経ったでしょうか、粘り強くというかしつこくというか続いていた大アンコールに応えてか、TAKUYAがTFC9のTシャツに着替えて登場☆スゲー!TAKUYAが来た!さっきまで来ないと思っていた自分が非常に恥ずかしく、疲れているだろうに再度僕らの前に来てくれたTAKUYAに申し訳ない気持ちで一杯でした。再登場したのはTAKUYA1人だけで、エレアコを持っています。「じゃぁ、新人っぽく、同じ曲をもう一回。」と言って、今度は弾き語りバージョンで「HOTARU」をやってくれました。ありがとう。ありがとう。ほんとにジーンときました。スゲェ。あんたホントスゲェ。なんつーか、ライブという空間では宗教で言うところの神的存在であり、ホントに後光が射してるというか眩しかった。超幸せ。癒された。満たされた。

  最後の最後まで素敵な笑顔で、楽しそうに演っていたTAKUYAが印象的だった。アンコールが終わり、TAKUYAが退場する直前にピックを客席に投げこん、だ!!!そこ付近の客が一斉に本日一番の激レアアイテム目掛けて飛び掛り、驚いた事にその反動で客が将棋倒し状態になり、ワシの左の方にピックが投げ込まれたのに、左の後ろの方と、後ろの方と、右の後ろの方まで客がドミノ状に倒れていった。ちょっとした惨劇。TAKUYAは予想していなかっただろうというか予想できませんわこんな。凄かったッス。TAKUYAは投げてすぐ退場したので目撃していないだろう。結局誰が手中に収めたかは分からないが(言い出したら大変なことになっただろうし)徐々に客は帰り始め、まだ這い付くばって探すものもあり、汗ビショなワシは友達を見つけ、見つけられ、一緒に感想を語り合いながらフラリフラリと階段を下り、また物販のトコに行って今度はリストバンドを買い、ロッカーで荷物を取って、ヘロリヘロリと階段を下りる間も、まだ夢心地なのでした。

【後の感想】
  今回久しぶりにTAKUYAをライブで見て、以前よりも非常に距離が近く感じた。なんつーか物理的な、じゃなくて心理的な。TAKUYAを身近に感じた。TAKUYAも「緊張してる」とか珍しく弱味を見せていたけど、終始笑顔は絶やさなかった。正直言って、あの強引なアンコールは「TAKUYAが出てくるまで帰らねぇぞオラ!」的な勢いだったので如何なものか?と思ったけど、そこらへんは再度終了の放送を流せば諦めて帰るんじゃないの?とか思ったけど、なんだかんだ言って12曲も演って疲れているはずのTAKUYAが最後に姿を見せ、もう一曲聴かせてくれたその心に脱帽です。なんか自分達とTAKUYAの間の見えない壁が消えたというか、TAKUYAが守りつづけていたバリアが消えたというか、TAKUYA変わったな、って思った。ライブ会場が一体となっているような、TAKUYAお帰り、そんな意思の塊みたいな空間で凄く幸せだった。こりゃ、少なくとも次のツアーでTAKUYA見るまでは死ねねぇな。とか思った。生きる糧である。



【文中に織り交ぜられなかったTAKUYA語録】
・Anyway (ところで、そういえば、の意)
・メルシーボークゥ (フランス語だし)

【語句解説】
※PUGS・・・「すごい実力の方々が本気で遊んでるといった感じ」のバンドらしい。詳しい情報はコチラのサイトで。

※京都町内会バンド・・・KCBのサイトはコチラ

※カルチャークラブ・・・CULTURE CLUB、ギタービギナーTAKUYAがよく聴いていた。ココらへんを参考に。TAKUYAは「Waking Up with The House on Fire」というアルバムが一番好きらしい。

※VICTIMS・・・犠牲者、被害者という意味の英語。ココのページから原曲を試聴できますよん♪あと、参考資料

【外部情報】
・公太さん見に来ていたらしい。
・ヒスブルのたくやも見に来ていたらしい。


special thanks
美姫&りょうこ

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